六淫(外感)弁証

☆六淫(外感)弁証

1.風邪
A.風寒証
:主症状
悪寒が強く発熱は軽い、頭痛、身体痛、無汗、鼻閉、痰や鼻水は透明で水様など。
:舌苔-白薄。脈-浮緊など
:治法-去風散寒、解表。
:取穴例、手技及び穴義
風池(瀉法)-去風。
外関(瀉法または灸頭針(瀉法))-散寒解表。
大椎(温法)-宣陽解表。

B.風熱証
:主症状
発熱が強く悪寒が軽い、あるいは悪寒はない、悪風、無汗または少汗、 軽度の口渇、黄色く粘稠な痰や鼻水、咽喉の発赤と疼痛など。
:舌ー紅、苔ー黄。脈ー浮数。
:治法-去風清熱、解表。
:取穴例、手技及び穴義
風池(瀉法)-去風。
外関(瀉法)
大椎(瀉法)-清熱解表。

C.風湿証
:主症状
悪風、悪寒や発熱は軽度、頭痛あるいは頭重、自汗、身重感、小便不利、下痢、食欲不振など。
:舌苔ー白薄。脈ー浮緩など。
:治法-去風解表、利湿。
:取穴例、手技及び穴義
風池(瀉法)-去風。
陰陵泉(瀉法)-利湿。
外関(瀉法)-解表。

2.寒邪
:主症状
悪寒発熱が主となるが、悪寒が強く、発熱は軽い、頭痛、身体痛、無汗など。
:舌苔ー白薄。脈ー浮緊。
:治法-去風散寒、解表。
:取穴例、手技及び穴義
風池(瀉法)-去風
外関(瀉法または灸頭鍼(瀉法))-散寒解表
大椎(温法)-宣陽解表

3. 暑邪
A.傷暑
:主症状
壮熱、悪熱、口渇多飲(冷飲を好む)、顔面紅潮、多汗、小便黄赤、呼吸促迫、四肢倦怠など。
:舌質-紅。舌苔-白or黄。脈-洪数または虚数。
:治法-清泄暑熱。
:取穴例
委中(瀉法)、曲沢(瀉法)-清暑解毒
大椎(瀉法)、合谷(瀉法)-清気分熱

B.中暑
:主症状
壮熱、煩燥、大汗または無汗、突然のめまい、人事不省など。甚だしくなると意識昏迷、四肢痙攣、牙関緊急等が生じる。
:舌質-紅or絳。舌苔-白o黄。脈-洪数または虚数。
:治法-清暑泄熱、醒脳開竅。
:取穴例、手技及び穴義
委中(瀉法)、曲沢(瀉法)-清暑解毒
大椎(瀉法)、合谷(瀉法)-清気分熱
意識障害をともなう場合には内関、人中に瀉法を行う。

4.湿邪
:主症状
悪風、悪寒発熱、頭痛あるいは頭に袋をかぶせられたような頭重、身重感、小便不利、胸悶、腹脹や食欲不振など。
:舌苔-白薄。または白膩。脈-滑、濡など。
:治法-利湿。
:取穴例、手技及び穴義
陰陵泉(瀉法)-利湿
外関(瀉法)-理気。

5.燥邪
:主症状
発熱、悪寒、悪風、頭痛、口や舌、唇、喉、鼻の乾燥、口渇して多飲となることがが多い、乾咳、痰は少量粘稠で喀出しにくいあるいは無痰など。
:舌質-紅で乾燥。舌苔-白薄or黄薄。脈-浮数or数。
:治法-宣肺潤燥。
:取穴例、手技及び穴義
尺沢(瀉法)、列欠(瀉法)-宣肺理気
肺兪(補法)、照海(補法)-生津潤燥

6.火(熱)邪
:主症状
発熱、軽い悪寒、悪風、頭痛、咽喉の腫痛、口渇して冷飲を好むなど。
:舌質-紅、舌苔-黄。脈-数、浮数など。
:治法-清泄実熱。
:取穴例
大椎(瀉法)、合谷(瀉法)、曲池(瀉法)-清泄実熱。