講演内容 - 整形外科系症状の治療 2

この回の講演内容は、整形外科系症状の治療2
~肩や肘、手関節や指の関節などの上肢および上肢帯の中国式治療~というテーマでお話と実技指導ををさせていただきます。

・肩関節周囲炎を始めとした肩関節の痛み。
・テニスエルボーを始めとした肘関節の痛み。
・腱鞘炎を始めとした手関節や手指の関節の痛み。
これらは鍼灸治療を行う上においてもよく診られる症状です。
中医学的な治療を行う際のポイントとしては、まずは痛みの局所の虚実寒熱をしっかりと鑑別し、それに対応できる補瀉手技を採用することです。
補法を行うか、瀉法を行うか、温法を併用するか、清法を主とするか。状態によって最も適した手技を選択することは非常に重要なことです。

それと併せて、少ない針の本数で効率よく効果を発揮させるための刺鍼部位と刺鍼法を選択することは、短期間で治癒に導くための、鍼灸師としての必要な
技術です。
痛みの局所に正確に針を進めることが必要な場合もあれば、いわゆる遠隔操作に属しますが、たとえば、母指の痛みの除去のために手三里に刺鍼し手陽明経に
沿って示指まで響かせる、手指の痛みを除去するために八邪に刺鍼し指の内側に沿って指先まで響かせるなど、いわゆる疏通経絡を図ることが、痛みの治療の際には非常に重要なことです。
また、上肢の治療を行う際は、上肢の状態ばかり診ていても効果を上げにくい場合もあります。それは上肢帯(肩甲骨周囲)の状態をも改善する必要が多い
からです。それにより、上肢の痛みなどの諸症状を短期間で除去することができます。

これらについて説明し、実技指導をさせていただきます。
これをマスターしてしまえば、肩関節周囲炎や腱鞘炎に対する治療は、数回で完了することも多いです。

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