胃の生理作用と病理状態

投稿者: | 2017年8月23日

☆胃の生理作用と病理状態

1.受納・腐熟を主る
受納とは、飲食物を受け入れて納めるという意味であり、食欲のことを指す。食欲があれば、胃は受け入れた飲食物(水穀)で満たされるため“胃は水穀の海”と言われる。
腐熟とは、受納した飲食物を消化し、水穀の精微へと変化させることを指す。
胃の機能が正常であれば食欲は旺盛となり、胃の機能が失調すると食欲不振、カン腹腸満、アイ気、悪心嘔吐などが出現する。また、脾胃の消化吸収機能全般を“胃気”と言い、食欲があることを胃気がある、食欲がないことを胃気がないと言う。

2.胃は降濁を主り、降をもって和とする
胃は飲食物を受納して腐熟したあと、水穀の精微は脾と小腸へ、不要物である濁気を大腸まで送る一連の作用を、降濁を主るという。また、降濁は停滞することなくスムーズに降ろすことが正常であり、その状態を降をもって和とすると表現する。これらの作用が失調すると、カン腹脹満、口臭、アイ気、悪心嘔吐などの症状が出現する。